ボアアップをやってみよう!

ついにこの企画をやることになりました。『ボアアップなんて、まだまだ先の話…』と思ってたんですが、このHPの読者のmimuraさんから「ボアアップキットが余ってるのでいかがですか?」と有り難いお申し出がありまして、急遽この企画が発動した次第です。

マジで『でっきるかな?でっきるかな?ハテサテフム〜〜♪』(NHK教育)状態です。そこで今回も助っ人を頼みました。今回助けてくださるのは、昔バイトしていたバイク屋の先輩でK藤さん。偶然にも、K藤さんも最近はモンキーに乗っておられまして、ボアアップキット には興味を持っておられたので快く(?)引き受けていただきました。

この場をお借りしましてキットを提供してくださったmimuraさんとK藤さんに厚く御礼申し上げます〜〜。

では早速作業開始!!

Episode 1 部品をチェック

5月9日(日)

これがmimuraさんから頂いた武川のレギュラーヘッドボアアップキット (84cc)です。中古との事でしたがかなりの美品であると思います。
ヘッド、シリンダー、カム、ピストン51φのセットですが、カムスプロケット (1337円)とスプロケットをカムに留めるボルト(3x63円)がなかったので、ガスケットセット(1833円)と共に武川に注文します。
HONDA DREAMでピストンピンクリップ(2x30円)、シリンダーヘッドとプラグの上についてる銅ワッシャ(100円、245円)、エキゾーストパイプのガスケット (235円)を注文しました。いずれもエンジンをバラす時には新品に交換するのが望ましい部品です。





次に、手持ちの工具では足りないので買い足していきます。まずシクネスゲージ(1470円)とプラスティックハンマー(680円)を購入。トルクレンチも購入予定ですが、今回は偶然にもトルクレンチを持っている友達がいたので拝借しました。。
あと購入予定なのは、オイルクーラー、FとRのスプロケット、今付いているビックキャブは不調(フロートにヒビ、部品欠品)なので買い換えるか迷っています。

Episode 2 バラして組んで。。

6月27日(日)

K藤さんの仕事の都合で今日になってしまいました。かなり間が開いてしまったけど、ちょっと小雨が気になる11時から作業開始!

僕が部品を部屋から持ってくる数分間にテキパキとバラし始めてしまったK藤さん。。負けじと僕もタンクとキャブをバラしてしまって、途中経過をレポートする暇もありませんでした。(笑)

作業 手順は、マフラーとタンクを外してキャブを取り外し、ヘッドからバラしていきます。ヘッドをハズす時にフロントタイヤが邪魔になるかと思いましたが、問題なくハズれました。

ヘッドは簡単に取れたけど、シリンダーが固まってハズれない!!さすが生誕17年目のバイク、ガスケットが固着しているのか!?30分くらいプラスティックハンマーで叩いて やっと取れましたが、疲れたのでちょっと一休み。。









 

固着していたクランク側のガスケットを僕が削り取ってる間に、K藤さんに組んでもらった新ヘッド(右)。ロッカーアームとカムの組み付け順で迷った(笑)。。










 

ピストンをはめて新シリンダーを載っけました。 タケガワのキットは、ピストンに刻印してある矢印は排気側です。次はいよいよ新ヘッドとカムスプロケットだ!!










 

っと、 ここで問題発生!!旧エンジンから新エンジンに流用する部品の内、ヘッドとシリンダーの間に埋めこむノックピン(画面右上のでっぱり 。スタッドボルトが通る)が錆びついていて取れない!!もちろん、こんな部品を常備しているお店もなく、残念ながら作業は中断となりました。
HONDAで注文しましたが、入荷は二日後。マニホールドを固定するボルト二本がプラスネジに変更されていて、しかも両方共ナメていたのでコレも同時に注文しました。合計168円でした。たった168円で作業が中断??『三千円払っても良いから、今スグ用意してくれ〜〜!!』って感じでした。。
悔しい
ですけど、先に出来る作業を進めておきます。


 

ウチのHPの常連さんのセシルさんから格安で譲っていただいたキャブレター!ハイスロットルとメインジェット 数種類まで付けて戴きました。これでキャブレター問題は一挙に解決だ!










 

OFFにしてもガソリンが出てくるガソリンコック(爆)。。サクラ、サクラの時のガス欠は、これが原因だったと思います。タンクのサビ取りの時にコックの下の部分はオーバーホールしたので、レバーの中のパッキンがヘタっているのかも知れません。レバーのところはバラせないのでHONDAで フェールコックassyを注文しました。在庫はありませんが、バックオーダー(受注してから製作、納期はまちまち)で入荷するようです。(3234円税込)









7月11日(日)

ノックピンはスグに入荷しましたが、都合が悪くて今日になってしまいました。

あいにく体調不良で発熱。。K藤さんに任せっきりになってしまいました。最低だ、、僕は。。

ピストンの上下は直しておいたので、早速ヘッドを乗せてカムチェンを合わせてもらいました。。

バルブの隙間(画面左上、まだ蓋をしていない)を買っておいたシクネスゲージで調整。

ヘッドのボルト(画面左側)をトルクレンチで締めます。






 

セシルさんから譲っていただいたビックキャブを取り付けます。

ガソリンホースの径が違っていましたが、ちゃんとジョイントを付けてくださっていました。心配りに感謝!!









 

せっかくキレイなエンジンを頂いたのですから、エンジンオイルを交換しておきます。

廃油は、オイルを吸い取る箱状のものが売っているので、ちゃんと処理します。。








 

とりあえずこれでエンジンは組み上がりました。キャブレターのセッティングも調整なしでソコソコ出ていますが、ガソリンホースのサイズで部品屋さんとモメてしまって作業中断。。『これでピッタリです。』って売ってもらったのがスカスカでガソリン漏れ。。交換してもらおうにも10cmほど使ったから返品不可やて。。 店員さんがちゃんとノギスで計っていたのに・・・。理不尽だ。。

結局、後日買い直してしまいました。。

まだスプロケットはノーマルのままなので、スピードは変わりません(笑)。





Episode 3 法律にのっとって。

7月28日(水)

事実上メデタク85ccになった訳ですが、法律上はまだ50ccのままなので、役所で『排気量変更手続き』(一度廃車して再度登録)を行います。この時にナンバープレートが変わる訳ですから、自賠責の内容変更手続きも行います。自賠責の50ccから85ccへの排気量変更の場合は、保険料は50ccの時と同じなので簡単な手続きだけで済みます。問題は代理店では手続きが出来ないことです。。僕の場合、四条烏丸の東京海上 火災保険の自社ビルまで行きました。

この一連の変更手続きの間は自賠責保険が一時的に切れた状態になるので、手続きが完了するまでは排気量変更をする車両では移動しないようにしましょう。

これで晴れて黄色ナンバー!二段階右折や30km/hを気にしなくてすみます。

小型二輪の証のリアの三角マークとフロントフェンダーの白いフチ取りは、カッティングシートで自作しようかと思いましたが、パーツショップで420円で売っていたので、コチラの方が安上がりなので買いました。 でも、リアは貼る場所ないな。。









Episode 4 まだまだこれから。

8月22日(日)

85ccになったとはいえ、スプロケットがノーマルのままなので単にトルクが上がっただけで当然スピードは出ません。そこで今回はスプロケット交換をします。

今回必要な部品も、HPの常連さんのストレガさんから御厚意で頂きました。フロント16T、リア33Tのスプロケットとチェーンです

部品を提供していただいた皆様、本当に有難うございました。
大変助かります。










チェーンを切る為にサンダ(グラインダ)
があると楽チンなので、またしてもK藤さんのお宅にお邪魔しました。。毎回申し訳ないです。

デジカメを忘れたので、作業途中の写真はありませんが、リアスプロケットのメッキと金色のチェーンが美しい!画面左下がフロントスプロケットです。

今回の作業でのポイントは、リアのスプロケットを固定するために取り付けてある『サークリップ』(リアスプロケットの中心、赤い部分のやや上。二つの小さなでっぱりがその一部)を外すために特殊な工具が必要になります。あと、新しいチェーンを取り付ける時に、駒の切る場所を間違えないようによく考えて切断しましょう。

スイングアームのロックナットを締めた後に、もう一回チェーン調整ナットを増し締めします。

これでスピードが出るようになりましたが、最高速はメーターがノーマルなので測定不能なのでした。。

追記。
後日調べましたら、リミッターの配線が既にカットしてありました。

Episode 5 これにて一件コンプリート!?

9月5日(日)

いよいよボアアップ作業も終盤に近づきました。

今回はオイルクーラーを取り付けます。色々考えましたが、出来るだけ外観をノーマルっぽくしておきたかったので、タンクの下に取り付けるタイプを選びました。KITACOから発売されている 物で、品番は330 10370000です。価格は18000円の15%OFF+税金で16065円。思ったより安く買えました。

青い部品がニップルという部品ですが、今回コレが欠品しているのを偶然店員さんに見つけてもらいました。ちゃんと内容部品は確認しましょう。



 

取り付け説明書にはフレームの右サイドの裏側、前側のボルトに取り付けるようになっていますが、ボルトの径が太くて合わないのと、Fフォークに干渉してしまう(実際に放熱フィンに当てて変形させてしまった)ので 、後ろ側のボルトに取り付けました。取り付けるのに必要なのは径M5のフランジナット。DIYショップで一袋8個入り63円でした。








 

ニップルのネジ部分に液状ガスケットを塗布してLサイドカバーを組み立てます。 ヘッドに銅は使われていませんが、今後を考えてKITACOから発売されている銅を侵食しないタイプ(462円)を使いました。

この時、液状ガスケットをつけ過ぎた為にニップルが目詰まりしてしまい、後日オイルが回らない状態になってヘッドから異音が発生しました。

組み付け後は、オイルが回っているか確認しましょう。。




 

ホースはニップルの上側をコンデンサーの曲がった方のパイプに取り付けて、コンデンサの容量分のオイル(60〜80cc)を足します。

Lサイドカバーを取り付けるボルトがヘキサのボルトに変更になります。
締め付けトルクが1.2kg-mになっているのでトルクレンチを使いますが、ヘキサのボックスがないので、いつも行くHonda DREAM 京都右京で締めてもらいました。ありがとうございます。

これで作業完了!少しはみ出しますが車体の取りまわしに影響もなく、目的通り目立ちません。





…と、今回はここまでとなりました。

別ページで後日スピードメーターの取り付けを紹介しますが、これで最低限は完了でしょうか?なんか忘れてませんかね?クラッチ、オリフィス拡大、ブレーキ強化etc.まだまだありますよね。。

皆さんからのアドバイスをお待ちしています。 イヤ、ほんまに教えて下さい。。

教えてくださる方はコチラからosanpo_monkey_r@yahoo.co.jp

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